INTERVIEW：川久保玲〈COMME des GARCONS HOMME PLUS〉1993

Rei Kawakubo インタビュー〈コムデギャルソンオムプリュス〉

ELLE HOMME 1993年1月号に掲載された川久保氏のインタビュー、そして緒方拳氏、宇崎竜童氏のスタイリング。

川久保玲の魂が宿る服に
世界中の男たちが共鳴する理由。

「感覚的に、価値観が共通な人ってあるじゃないですか。
そういう方たちに、着てもらえたら、うれしいです」川久保玲

メンズファッションに対して、男の人が自分を表現するのに、むろん、洋服そのものも大事ですけれども、いちばんのベースにキャラクターというんですか、その人の持つ個性とか、パーソナリティーなければいけない。それがあって、男のファッションが完成する、という気持ちがありました。

いわゆる基本的な、テイラーの部分は、いじらない。それから、肩、袖、そのへんもあまりいじらないですね。
いじるというとやはり素材。

どんどん過激になってきましたね、洗い方が。同じことだと思うんですね。出来立て、きれい＝当たり前っていう価値観をなんとかしたくなるんです。

黒に関しては、たったひと言、好きだっていうこと。着るのにも非常に楽だし、創るほうにも楽なんです。楽というのは、その強さに助けてもらっている、ということだと思いますけど。

男の人の黒は、きたなく、新しいものでなく着てほしいし、ごく一般的には、全部黒にしないて、半分だけ、黒のほうがいいかもしれませんね。黒と紺の関係とか、黒とグレーの関係とか。上下違う素材感の黒にするとかね。

緒形拳

宇崎竜童