Books:COMME des GARCONS: Turning 20
CDG: Turning 20
パリ・デビューからの20年を辿るText: Sarah Mower
あのときのコム デ ギャルソン。
過去20年間にわたり、衣服の可能性を大きく押し広げてきたコム デ ギャルソン。その偉業は、とても通常のファッション・ボキャブラリーで定義しきれるものではない。とはいえ、川久保が、布やカットの思いもよらない斬新なあり方を発案し、女性に自らを解放する手段を与えてきたことは疑いない。最初は相当のショックをもって迎えられた彼女のアイデアが、数年後にはファッションのメインストリームと感じられるようになっているのも、確かな事実だ。こうして写真を見ながら振り返ってみると、川久保がいかに何度も同じアイデアに立ち戻り、そのたびに新たな展開を試みてきたかがはっきりわかる。黒の力、パンク、ミリタリーへの傾倒、伝統的なドレスメイキングとテイラリングに対する興味。それらの要素が何度も繰り返し登場し、シーズンごとのメリハリとなっている。また、しばしば攻撃的でフェミニストと評される彼女は、意外にもラッフルやイヴニング・ドレス、花、繊細で詩的なカラーなど、女性らしさの表現に使われる要素の再解釈に努めてきた。だがなんといっても最大の発見は、これらの服が今なおユニークで、色あせて見えないことだ。これらのシーズンの中から1着でもいい、選んで着てみれば、今日でも十分に通用することがわかるはずだ。
COMME des GARCONS: Turning 20
Vogue Nippon September 2001
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