INTERVIEW:川久保玲と、ロメオ・ジリ。Hi FASHION 1989年2月号
Rei Kawakubo vs Romeo Gigli
ハイファッション 1989年2月号
川久保玲とロメオ・ジリ
シャイな二人の新春モード対談
1989年春夏のパリコレクション(1989 S/S COMME des GARCONS)後の対談のようです。
民族性のエスニックではなく、とても楽しい、私のイメージする「新しいエスニック」を表現したかったのです。社会の決まりきった規則の中で生きている人ではなくて、非常に自由な生き方をする女たちのグループについてのイメージを表したかった。
枠にはまって生きている人に対して、もっと自由に自分の地位や財産などにこだわらず生きている女性たちの一群に対して、私の中に "エスニックというフィーリング" を感じるものがあるのです。
アイテムで男っぽい、女っぽいとはいえないんじゃないかしら。私は女の人が自分のために着る服を作りたいと思うし、いわゆる男性に好まれるようにという目的を持った服ではないので男の子っぽく思えるのかもしれません。
作るときですね。自由な精神で自分のことを自分で決めて生きていける女性を想定しています。私自身もそのように生きたいと思うから。コム・デ・ギャルソンを着る人もそうした共通性を持っていると思います。
よく「テーマは何か」とジャーナリストに追求されるのですが、テーマがあってスタートする作り方ではないのです。
あまりきかれるので、申し訳なくなって何か作ったりしますけれど。
Hi FASHION
H様ありがとうございます!
デザイナー:川久保玲(Rei Kawakubo)